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はっきりと明るさの違ってみえる2つの場所が、実は同じ明るさだっというこのGIFアニメ、答えを明かされてからでも信じられない気がするという人が多いだろう。
絵を描いていると、真っ白な壁を、軒下の陰になっている部分でも「白」という意識のまま白く描いて、どうもリアリティが感じられないと思うことがよくある。
実際には日の当たった黒い塀より暗いのに、概念としての「白」に惑わされて明るく描いてしまうのだ。
この失敗を防ぐには、固定された概念を捨てて、見えている部分の明るさを虚心坦懐に見つめなければならない。
つまりこれは、エドムント・フッサールが述べた「エポケー」、現象学的還元なのである。
リアルな絵を描ける人というのは、ほとんど無意識のうちにこのエポケーをやっているということだ。
明るさだけでなく、色についても同様なことが言える。上記のリンクに具体的な錯覚の事例が出ているので参照してほしい。