まず結論からいえば、非常に残念な結果であった。
公開審査は午前11時半から始まった。
応募総数、一般の部:269点、高校生の部:9点。
恒例により、まず高校生の部の審査。若い芽を伸ばしたいという趣旨から、9点全部が入選となった。
次に一般の部。3人の審査員の前に、作品が3点ずつ並べられ、挙手によって決める。
3票入ればほぼ自動的に入賞確定である。2票と1票の作品は、展示数85点(高校生も含む)という制約の中で、最後まで微調整の対象となる。
昼食を挟んで、2時間ほどかけて最初の一巡が終わった。
3票が17点、2票が27点で、ここまではまず入選が確定。0票は164点でこれらは選外が確定である。
私の作品は、日本画家のK氏の1票だけであった。この時点で入賞は無理となる。
1票作品は61点だったので、全作品を85点とするには、この中から32点を入選作として選び出さなければならない。
そこで1票作品61点の再審査となる。
最初と同様な手順で選考が進められ、16点が救い出された。私の作品はその中にはなかった。
さらに、未確定の残り27点の作品の中から再再審査が行われたが、そこで11点が救い出され、それでもまだ未確定が16点残った。私の作品はその中にあった。
今度はその16点全部を室内に並べて、審査員が相談をしながら最後の5点を選び出すという形になった。
で、残念ながら私の作品はその5点の中には入れてもらえなかった。
というわけで、期待していた3回連続入選は果たせず、がっかりしたというのが正直なところ。
ただ、自分なりに納得した絵を出したので、妙な悔いはない。
やはり他の作品が私の以上によかったという単純な事実を認めるしかない。
* * *
今回気がついたことがある。
審査はほとんどパッと見で決まるわけだから、瞬間的ともいえる第一印象が重要だなということだ。
今回金賞に選ばれた作品の中に、私自身「いいな」と思う絵があった。
近づいてみれば荒っぽくて、緻密な作品とはいえない。しかしパッと見の色合いのバランス、明暗、構成が素晴らしくセンスを感じさせるのだ。
これはひょっとしたら天性のものかもしれず、努力ではいかんともしがたいものなのかもしれない。
次回以降の私自身の目標キーワードは多分、「センス」ということになるだろう。努力でなんとかなるかどうかは別にして。